「にほんごの会」とは

 にほんごの会は、1984年、東海大学・文教大学・桜美林大学で留学生に日本語を教えていた お茶の水女子大学のOG同期生の5人が話し合って立ち上げました。 当時、留学生など日本語を学んだり、日本人と接触したいと考える外国人が急増し、 そうした人たちに対するより良い日本語教育の必要性が感じられていました。 また、子育てなどで家庭に入っていた主婦たちの生きがいの場を設けたいとの夢もありました。 そうした背景のもとに、日本語を求める人と、仕事を求める人との接点として、 任意団体「にほんごの会」の設立を呼び掛けました。

 

 この会の目的は、(1)日本語についての勉強、(2)日本語の教授法の修得、 (3)交流を念頭に置いた日本語教育を行うこと、(4)女性の自立を助ける場にすること、にありました。

 

 1984年に賛同者30人の参加により、にほんごの会として正式に発足しました。 ここで、日本語勉強会、留学生を囲んでの交流セミナー、ホームパーティー、バザーといった活動を行い、 翌年には、「日本語教育入門講座」を開講しました。 また、スリランカからの留学生の援助をきっかけとした奨学金制度も開設しました。 ―その留学生は今では、スリランカの最も古い大学、ペラデニア7大学の政治学部の教授となって活躍しています―。 しかし、任意団体ではどうしてもボランティア的色彩が強くなりがちですし、社会的信用も得られません。 より良い組織形態を模索していたところ、企業組合制度があることを知り、 1988年に組合員37人で「にほんごの会企業組合」として法人化するに至りました。

 

 その後、『日本語を学ぶ人の辞典』『日本でくらす人の日本語』 『いっぽ にほんご さんぽ 暮らしのにほんご教室』などの辞書や教科書の出版活動も行い、 短期日本語研修の受託、ボランティア講座の講師派遣など、地道に活動の場を獲得しながら現在に至っています。

 

 当会は、スタッフ全員が女性で、かつては企業や教職などで働いており、 家族の事情などで退職を余儀なくされて家庭にいた、でも再度、社会に自分の場を持ちたい、 と考える女性たちが、第2第3の活躍の場として、生き生きと活動しています。

「にほんごの会」の歩み

1984年

・外国人の急増に伴い、よりよい日本語教育の必要性を感じた

 お茶の水女子大学の同期生が集まり、勉強会を始める。

・要望に応じ、日本語を教える。

・留学生を囲んで交流セミナー、ホームパーティー、バザーを開く。


1984年

・第1回日本語教育入門講座を開講。以後、毎年実施する。

・スリランカの大学院生の援助をきっかけに、奨学金制度をつくる。


1985年

・第1回日本語教育入門講座を開講。以後、毎年実施する。

・スリランカの大学院生の援助をきっかけに、奨学金制度をつくる。


1987年

・ボランティア活動を認められ、公益信託国際交流ホスピタリティ・トラストから助成を受ける。

 



1988〜91年

・法人組織に改組し、東京都の認可を得て「にほんごの会企業組合」となる。会員と会友からなる全       員参加の多面的な会をめざす。

・東京都中小企業団体中央会加入

・日本語教育学会加入